【アーカイブ】Ice Talk Podcast 第100回。2018-2019国別対抗戦と、シーズン総括。
長文です。
アイストークさんでの米国の記者さん達と元アイスダンス英国代表のシニード・ケアさんをゲストに迎えての、トークです。こちらも濃い内容です。
とても和やかな楽しいトークで、出来るだけ細かい所も訳してみました。こちらもツイッターに載せたものから、アーカイブで載せます。
下のリンクでも聞けますし、Appleのポッドキャストでも聞けます。icetalkさんのツイッターにライブ映像も残っています。
N→ニック・マッカーベルさん
J→ジャッキー・ウォンさん
S→シニード・ケアさん
N:アイストークは100回目を迎えました。
ところで調子はどう?
S:とても良いですよ!指導に忙しいです。高いレベルの選手はいないんですが、教えるのは素晴らしいですよ、子供にでも、大人にでもね。スケートは私の情熱ですから。スケートに関わる仕事をする事が大好きです。スケート以外の事は想像も出来ません。
J:シニード・ケアが僕の同僚になる日を待ちわびていますよ。
N:実際にその可能性はどうです?
S:いいですね!来年度のアダルト選手権やプロ・アマイベントとか。
J:僕は最高のダンスチャンピオンになれそうだよ。
N:あはは。それでは2018-2019のシーズンについてや、来シーズンについて考えたいと思います。ジャッキーは毎晩眠れることに泣いていますよ。そして6ヶ月後にはスケートアメリカです。ラスベガスでね!
J:ベガスだね!
ところで、ちょっと来シーズンのモントリオール世界選手権のチケット料金について話していいかな?
N:その話から行こうか。チケット代がものすごく高いんです。
S:そうなの?
J:もうビックリする位クレイジーだよ。通しのチケット代で800ドルで…もちろんカナダドルだけど、今USドルと結構近いんだ。遠い席でその金額。近い席だと、2000ドルくらいだ。
S:それって私たちの仕事場所より近い席がもっともっと高いの?私はもう少しお値打ちに買えそうね(笑)
N:もし貴方がオリンピック選手なら、買ってね!
J:ニックも買えないかもよ?
N:僕は一日分のチケットなら昔に買ったことあるけど…フィギュアスケートだったかな?家族に買った事はあるね。
S:私は沢山のチケットを今まで買ってますよ!
J:USオープンの練習で150ドル払ったことがあるよ。まぁ、比べるものじゃないけど。
N:色々なチケットオークションが出てくるのが想像できるね。
J:一日分のもので、きっとね。
でも埼玉の試合を見たら、完売していた。カナダはユヅが練習拠点としている場所だし…
S:ダンサーもね。素晴らしいダンサーは皆モントリオールにいますよ!
J:こういう冗談があったんだよ。
「モントリオールで世界選手権をやろうじゃないか!文字通りトップ選手が皆いるから」ってね。
S:もしかしたらダンスの試合だけでもね!
N:皆さんがチケットを手に入れられる事を願っています。例えどんなにチケットが高額でも。
J:でも僕達は北米に住んでて、だからこそもう少し抑えた値段でその場所へ行けるけど、他の地域の人たちにとっては…イタリアとか、日本も。まぁとにかく、衝撃的だったってことだよ。
N:それでは来シーズンに行く前に、今シーズンの事を話しましょう。埼玉で世界選手権があって、それから国別対抗戦もあって。ジャッキーがいつもその様子を追っていた。僕とシニードはそこまできちんと追ってなくて、ジャッキーのツイートを追ってたんですけどね。
J:なんて酷い!
N:国別対抗戦では、トゥクタミシェワの名誉挽回のような演技もあったし…ジェームス、シプレ組も世界選手権で上手くいかなかったけど、キャリアで最高の演技を見せました。米国の優勝だけじゃなくて、個人を見ても、ブレディーもすごく良かった。
J:そうだね、(ジェームス、シプレは)あれが今までのベストだ。時々「なんであの試合に行かなきゃいけないのか?」っていう声も聞くけど、でも選手たちはもう一度機会を得るんだ。特に世界選手権で出来なかった選手はね。賞金も出るし。ファンにとってはもう一度選手たちの演技を見る事が出来る。
それから、新しい事に挑戦したりも出来る。宇野昌磨みたいにね。彼の3A-4T!!全く狂ったような事だよ!
ただ、世界選手権で上手く出来なかった選手たちにとっては、もう一度挽回する機会になる。すごく良いと思ってるよ。世界トップの選手たちがもう一度見られる、楽しめるよ。選手も楽しんでる。
S:私は選手たちがどのようにやっているのか気になりますね。私が現役の頃は国別対抗戦は無かったから、まぁイギリスが参加出来るかは分からないけど。とにかく世界選手権が終わると、「シーズンが終わった!」って感じで。私から見ると、どうやって気持ちを持っていくのかな、と思う。世界選手権の後に、また次があるというのは。
でも世界選手権のような感じとは違うから…確かに素晴らしい演技もありましたね。シングルの選手たちはまた違う気持ちの持っていき方があるだろうし、選手によっても違うから。
J:さっきも出てきたトゥクタミシェワのような事もある。紀平梨花も、世界選手権ではショートで上手くいかなかった。つまり、再挑戦できるんだ。「よし、良い感覚でシーズンを終えようじゃないか」って。
それと、何か全てがリフレッシュされたのでは?特にジェームス、シプレ組だ。彼らは金メダル候補として世界選手権へ行って、表彰台に届かずに終えた。練習での衝突もあったし…ショートで良くなくて、でもフリーでは最高のものをやったけどね。
S:でもフリーは彼らの望んでいたものでしょう。
J:もちろん、当然そうだよ。
N:国別対抗戦では誰がプラス5GOEでしょうか?その、どの選手の演技がそういうプラス5みたいな選手だと思います?
J:トゥクタミシェワだよ。
N:でも彼女は世界選手権には出られませんでした。
J:出てないね。彼女の今大会の点数は、仮に世界選手権で考えると、銀メダルになる。もちろん国別対抗戦は点数がインフレする傾向があるけど。審判たちは「イェーイ!シーズン最後だ!」みたいな。
S:みんな10点にしよう!って感じ?
J:演技は問題ないよ。点数は高くなっても。
S:予想できたしね。
N:トゥクタミシェワが良い演技をしたのを見るのは、素晴らしいですね。彼女は体調を崩すまで良いシーズンを送っていた。
シニードは分かる事だと思うけど、あのような演技でシーズン最後を終えるというのは、すごく自信を取り戻す事になるのでは。力強い演技でシーズンを終えて、勢いを得る事になるのではないかと。
S:そうですね。私はそう思いますよ。本当にシーズンの最後だし、同時に新しいシーズンへ、リフレッシュして始める事が出来るから。もし前回大会を良い演技で終える事が出来なかった場合は、「よし、これからまた立て直していこう」と思うものです。彼女はまた1から始められるんじゃないかな。
勝利で終えたら、勢いを得て、新しく始める。また来シーズンは自分自身を証明させなくては。全てを回復させるんです。
J:来シーズンのプログラムの事を、もう聞いたからね。本当に、シーズンはいつまでも続いていくよ。終わらないんだ。
N:今シーズンの世界チャンピオンたちがいます。ザギトワやネイサン・チェン、スイ、ハン組、パパダキス、シセロンの復帰も。
今シーズンを通して一番のストーリーや、大きな事はどんな事ですか?
S:終了したシーズン?私リストにしてきたよ。
N:移動の時に書いたの?
S:運転中にね。渋滞して止まってしまって、他にやる事がなかったから。で、これは特に順番とかはないんですよ。
まずは、ハビの引退。キャリアを欧州選手権で終えました。大きな事です。
N:泣いちゃうね!
S:あのような演技をして終えた事が素晴らしいですよ。私達はハビをただ愛しています!彼はずっと独りでした。彼は何というか、創始者のような人でしたから。
J:もう一ついい?彼はたった3週間の練習で、2種類の4回転で戻ってきたんだよ!
S:生まれ持ったものですね。
N:僕にとっては、彼が証明出来たと思いました。彼はしっかり評価されてない選手ではなかったけど、彼は自分がどれだけ優れたスケーターかを証明したんです。彼は五輪のメダルを取りました。彼に相応しい。
この話題の始まりとして良い話ですね。沢山の人がハビを見ていて、そしてあのような瞬間を迎えました。
J:もうハビに会えないだなんて…
S:きっとショーに出ますよ。でも、選手としては、会えませんね。
それとハビは本当に好かれてますね。能天気でリラックスしていて。皆彼と話すのが好きだし、とにかく、ものすごく素敵な呑気な男性って感じ。スケーター達も感じるんじゃないかな。
J:ものすごく昔に感じるよ。3ヶ月前か。
S:次は、メドベデワの苦労ですね。少し上手くいかなくて、後半に上がってきた。コーチ変更もあったから。他の人には簡単に見えても、そんな事はない。コーチと色々問題もあったからこそ変更を決めたりする。そんな上手く運ばないものです。
それに、環境も変わる。ロシアからトロントへ、全く違う所へ行ったのですから。私もイギリスからアメリカのコーチへと変えて行った時は、合うようになるまで1年くらいかかりました。やり方が全然違いますから。氷や食べ物、言葉も違う。1年くらい見ないといけません。でも、それは彼女は終わったという事ではないんです。
J:興味深いのは、メドベデワのシーズンの始まりは、そんなに悪くなかった。オータムクラシックに出て、ミスはあったよ。でも確かショートは殆どミスをしなかったと…フリーはミスが出た。でもOKだよ、ミスをしただけだ。ただそれは本当に彼女を混乱させた気がする。
1年を通して。
J:彼女は基本的に全然ミスをしない人だ。オータムクラシック、グランプリ2戦に出て、上手くいかなかった。全て彼女の表情が物語っていたよ。「一体どうしたのか?」って。
S:少しパニックになっていたかも。プログラムも変えたりとか色々やってみたりしてた。パニックになっていたと思いますよ。でも彼女は戦いました。そして今シーズンは合わせるためのシーズンだったと理解したようですね。トロントのトレーニング環境にとにかく居て、練習すると思いますよ。
J:僕はターニングポイントがあったと思う。ロシアナショナルがそうだった。彼女は、例え何があっても支えてくれる人々、ファン達がいると気づいたんだ。誰がコーチでも。それがショートとフリーの違いに出ていた。そこが、何かの始まりのポイントだった。
S:そうですね。彼女は幸せそうだった。トップ3でなくても、あの試合のあの演技に関して幸せだった。そういう精神的なものがあった。
J:彼女はどんどん変わっていったよ。ロシアカップや世界選手権では全然違っていた。練習で彼女を見たけど、全て上手く実施していたんだ。以前のようではないけど、でも彼女は確かにそこにいた。今、4回転とか色々言われてはいるけど、まぁ…
S:彼女が初めてシニアに上がってきた時は、彼女には敵はいませんでした。全てが完成されていたんです。彼女が何かを注意したり見てる、という事に気づかないくらい。
私がアイスダンサーだから分かる事は、彼女はジャンプだけではなかったんです。洗練されて完成されて、プログラムに溶け込んでいました。全ての動きがです。しっかりと脚を伸ばして、つま先まで常に伸び切っていました。指先もね。とにかく誰も勝てなかったのです。
でも、4回転や3Aを持つ若手が上がってきますから…またそれは別の話題ですね。
N:僕が今シーズンのメドベデワに一番感激したのは、彼女は「変える事」に責任を持って向かい合った事です。彼女は変更する事を決めたんです。その事でおかしな非難が出たりしたけど、でもそれは彼女が決める事なんです。トロントへ行った。
もちろんオータムクラシックで色々あったけど、僕はパニックになったとは思いません。どこかに戻ってみたりとかせず、一年を長い目で見ていたと思うんです。ブライアンやトレイシーの話をよく聞いていて…彼らは常に言葉をかけていた。キスクラやミックスゾーンなんかでも。
すごく安定した関係に見える。ジェイソン・ブラウンと同じような事だよ。
その「過程や経過への向き合い方」というのは、ジャーナリズム側から見ると、何というか、非常に堂々たる素晴らしいものに見える。
でもアスリートの側からすると、やはり時間が必要なものですか。
S:それは通る道筋なんです。もちろん多くのスケーターが経験する事です。彼らは忍耐強くいないといけません。
J:そういえば、ジェイソン・ブラウンの世界選手権のショートは、今シーズンの最高の物の一つだ。僕はその場にいたけど、あんな風に滑る彼を見たことがない。観客もすごく盛り上がった。プログラムは新鮮でモダンで。フィギュアスケートに今必要な物がすべてあるような感じだ。
もちろん彼のPCSは少し低かったように思ったけど、でも…スコアにする事は出来ない物があるんだ。あの瞬間を彼は作り出した。
S:「感じるもの」ですね。彼はあの演技に没頭していた。
N:ジェイソンは今後もその行程に取り組む事ができるでしょうか。つまり、トップ5やトップ8の話題に入れるでしょうか?
J:そう思いますよ。理由としては、ブライアン・オーサーはエッジジャンプのマスターのような人で、4回転サルコウを練習してる。きっと良くなっていくと思う。もしかしたら僕はめちゃくちゃ楽天的かもしれないけど、ジェイソン・ブラウンは良い4回転サルコウと共に来シーズン戻ってくるよ。この話題においては、たった一つの4回転サルコウが変えてしまうだろう。
N:トロントのクリケットクラブのシステムは分からないけど、ジェイソンを受け入れて、エフゲニアを受け入れて。特に北米のメディアを見なくても分かるんです。ユヅもいるでしょう。そしてハビもいた。もちろんガブリエル・デールマンもいる。彼女は戻ってきてシーズンを終えた。
そういう、受け入れる体制がある。
S:1人、トロントを離れた選手がいるでしょう。名前は何でしたっけ?
J:エリザベータ・トゥルシンバエワだよ。
4回転サルコウの。僕は四大陸選手権の時に「回りきっている」と言ったんだ。コールを受けたけど。そして世界選手権で降りても、またコールだ。うーん…
S:そう、彼女はロシアへ戻って、そしたら評価がすごく上った。ちょっと驚きました。
N:僕が驚いたのは、彼女の成長したレベルにですよ。
J:彼女は以前怪我をしていた。五輪の練習で見たのを覚えてるけど、ループとかフリップとかに行く時に、ちょっと怯むような感じなんだ。ジャンプは全く入らなかった。
S:(背中の辺りに手を当てながら)彼女は小柄だから。本当に小柄だもの。
J:ただ、トロントを離れる前のブライアンの教えが残っていて、そしてエテリの所へ。エテリは常に評判を上げようとする。その2つが、どういう訳か上手く噛み合ったんだ。
彼女は今、氷上を飛び回るようなんだ。そんな風に滑っていた事は、以前はなかった。もっと言うと四大陸選手権の前まで無かった。四大陸ではまるで別のスケーターになってた。
S:何かがカチッとはまったのね。
J:まさにそういう感じだね。その四大陸選手権の結果が、彼女を世界選手権のメダル候補にした。そして3S3Tなんかも飛んで……そして結果を得たね!
N:健康でいる事の重要さについて話題が出ました。アスリートにとって、健康でいる事のために、どれだけ物凄く気を使うのか、について。トゥルシンバエワは怪我があった選手でもあります。長い目で見て「健康でいる」と考えると、あまりオプションを足した練習は出来ないけれど、自信をつけないといけませんよね。
S:そうですね。その二点に関して確かなものは分かりませんけど、怪我があると自信を無くすものです。いつ氷に戻れるかすら分かりません。そして練習でまた怪我をするんじゃないかとか…もちろん私は3回転や4回転を跳んでいなかったので分からないですし、アイスダンスでは想像も出来ない事です。新しいジャンプを練習したりとか、一日中ジャンプの練習をしているとか、それが何かポンと跳んだ拍子に終わってしまうんですから。
ペアのパン、トン組を覚えてる?彼女の足は本当に細くて、どうやって降りてたのかな。
J:彼女は背中(腰)が強かった。
N:女子選手の来た道に関して話しましょうか。ザキトワは苦しいシーズンでした。
世界選手権ではただ素晴らしかった。彼女は鋼鉄のように強かった。
GPFでは梨花に次いで2位で。それは、恥ずべき事ではないんです。ただ、見えない何か…巨大なハテナマークが彼女の周りにあるようでした。
J:同じ事が欧州
選手権でも起きたね。それからロシアナショナルでも。短い期間で何度も。それで彼女は「このスポーツは一体どうなっているのか」という事が頭の中にあっただろう。
S:五輪チャンピオンとして来ているしね。それが何か彼女に影響するでしょう。
J:僕にはどんな感覚か分りようもないけど。
S:私も分からないですね。
N:(笑)貴方は僕達に近い人のようですね。
もし良いシーズンを終えたら、その次のシーズンはどのようなプレッシャーがあるでしょう?貴方は7度の国内チャンピオンだ。そして五輪代表に2回もなった。もし五輪チャンピオンになったり、成功したシーズンを終えたら、その後のプレッシャーは?
S:プレッシャーはもちろんあります。私が覚えてるのは、ジョン(アイスダンスのパートナー、弟さん)と私が欧州世界選手権で良い成績になった事がありました。その年は、全く期待されていなかったんです。前年度がジュニアでしたから。殆どプレッシャーが無かった。イギリスはその時、良い選手も出て来ていなかった事もあったので。
でも良い成績を取ったら、その次のシーズンは、「何か別のプレッシャーがある」と思いました。「前回よりも下回ってはいけないんだ」と感じたんです。全然気持ちが違いましたね。
それがザキトワの失意かなと思います。五輪チャンピオンになったら…ていうプレッシャーは何となくそういうものかなと。その選手は上にいて、他の選手が勝ちたいと追いかけているんです。
追いかける方が楽なものですよ。アシュリーも確か言っていました。彼女は追いかけていく位置の方が好きだって。その方が気持ちが向上するとね。
J:僕達が忘れがちなのは、今シーズンはザキトワのシニア2年目って事だよ。
N:成長痛なんかも理解しないといけない。
S:彼女はまだ若いですから。年上になってくると、緊張が出てくるものです。年齢が若い時には感じない緊張感が、17歳18歳になるともう少しコントロールが難しくなっていくんです。
J:僕は来年にとても緊張するかもしれない…
1歳年を取るから。なんたって僕はトップチャンピオンだからね。
N:(笑)僕と君では、君がチャンピオンだから、僕は出ていこうかなぁ(笑)
シニード、貴方のリストにある次の話題は何ですか?
S:若い女子の多回転ジャンプを跳ぶ選手たちですね。ロシアの4回転ジャンパーたちや、アリサ・リウの3A。
皆が思っているけど、そのような若い年齢で高難度ジャンプを降りる事への疑問と、それが維持出来るのかどうか。彼女たちは若すぎて、国際シニア大会には出場出来ません。
ここでもう一つの疑問。彼女たちは試合に出るべきでしょうか?彼女たちはその資格があるでしょうか、と。
それから別の疑問、数年後にどうなるのか?いつまで4回転を跳べるのか…そのジャンプを失うのか、彼女たちは年齢が上がり、身長も伸びます。
とにかく、興味深いです。この数年間しか見ていませんから。ロシアのトップの2選手ですね。
N:トゥルソワとコストルナヤですね。
J:トゥルソワとシェルバコワだよ。コストルナヤは4回転は持っていない。それが重要な事だ。コストルナヤが4回転無しで、ライバル達にどのように勝ったか、という事がね。
N:三人とも来季はシニアに行く?
J:そうだと思います。シェルバコワがもしかしたら…だけど。
N:トゥルソワとコストルナヤがシニアで成功するかどうか、よく考える。何故なら闘う場所がシニア女子の世界へと変わるからだ。アリサ・リウも含めて、凄いジュニア勢がいて、彼女たちはシニアへ行っても持続できるだろうか。そして、シニア女子の試合へとどのように適応していくか。
J:(スマホを見ながら)シェルバコワは15歳だ。シニアだ。
S:全米のアリサ・リウを見ていたら、彼女は素晴らしい未来のホープでしょうね。沢山の記者に囲まれていた。でも彼女は次の五輪の年までシニアに上がれません。当然気持ちは高まっていくでしょうけど。
13歳であれだけの事をやって、まだ背も伸びるでしょうし…何か変化が起きたとしたら、維持できるのか。
J:僕は若い年齢でジャンプを覚える選手には、違いがあると思う。少しの違いだけど。五歳からスケートを始めたら、そこから後の人生がずっとスケートを習える。中国は20歳までに全ての事を習得させるんだよ。それは違いが出てくる。筋肉が覚えているんだ。
もちろん思春期だとかを乗り越えないといけない。特に女子選手にとっては。ジュニアからシニアへ変わる時にはね。
2000年代の始め頃に、殆どの女子ジュニア選手が3-3を跳び始めた。それはまさに「なんてこった!」て感じだった。
そして誰もが「将来は出来なくなるだろう」と言っていたんだ。でもそれは今まさに(女子シニアで)起きている事だ。
つまり、誰にも分からないという事だよ。どんな推測も、次に何が起きるかなんて誰も分からない。ジャンプを維持できるかどうかというのは…来季はロシアの選手たちのテストの年になるだろう。
それでも、若い年齢で高難度ジャンプの怖さを知っていたら、やはり違ってくると思う。16.7歳になったら、ジャンプを跳ぶダイナミックさが変わる。
S:どこまで成長するかも全然分からないしね。14とか15という年齢は、まだ成長してないと見るだけで分かりますから。12とか13歳みたいに。
J:男子だとネイサン・チェンが4回転を14歳で跳んでいた。その頃はトゥループで。今はルッツと、あと他の全部(笑)
でもコーチと相談しながら、信じる事ができるようになる。追いつくのが大変な選手が先にいたら、多回転ジャンプを新たに加えるという考えが出てくる。どうやって実施して行くのか、もし身体的に大丈夫なら、出来るんだよ。
だから、とにかく何が起きるのか見ようじゃないか。
N:女子のまとめをする訳だけど、日本の三人の選手について話しましょう。世界選手権で表彰台には上がれませんでしたが。紀平梨花は指サックをしていたし…彼女がどのようにやって行くのか。
J:まずはこれを言わなきゃ。紀平梨花、初めてのシニアシーズン。世界選手権で4位だった。そして「まさかそんな!」だなんて。
彼女にとって学びとなったでしょう。皆の成長の仕方は違うものだ。今年は五輪シーズンではないし、彼女は五輪シーズンにシニアに出てきた訳でもない。
ただ、覚えておかないといけないのは、彼女がどういう道を辿って来たのか、という事。彼女は今シーズンよりも前から3Aを跳んでいた。ただ、試合では常に安定していなかったんだ。ところが今シーズンはいつも出来る事をやり遂げていた。去年の不安定な選手だった自分に勝ったんだよ。
J:彼女にはミスがあった。そのミスは大きなもので、世界選手権のタイトルも失った。でもそのミスというのは、ジュニアにいた頃のようなミスとは違っていた。
世界選手権で4位は悪くない。彼女の将来は素晴らしいものになると思う。技術は確かなものだし、よく練習する。
N:彼女はプレッシャーがかかる時にすごくカッコイイよね。四大陸選手権では、全てを遮断して、自分のために滑った。
そして花織、智子がいる。この三人だけで日本の女子シングルは他の国よりも大変だ。そして彼女たちはそれぞれ基準となるようなスケートをしていて、また、それぞれが違っている。とても大きな事だ。
S:日本の選手のプレッシャーは凄いと思います。日本ではフィギュアスケートは非常に大きなスポーツになっていますから。それがプレッシャーになる。
ただ、日本はいつも長期的に選手が活躍します。例えば浅田真央や、高橋大輔。彼らは長期に渡って活躍しました。
J:あぁ…ねぇちょっと大輔の話をしていい?
高橋大輔、今シーズン競技復帰して、ナショナルでやり遂げた。
そこで、大輔。もし君がこのライブを見ていたら。来シーズンは国際大会に出てくださいね!………そうならないだろうと思うけれど。
S:そうならないと思う。彼はプロモーションの仕事とかで忙しそうですよ。
J:ちょっと4回転とか3Aの話に戻るけど、エリザベート・トゥルシンバエワ。彼女は19歳だ。何年も4回転サルコウに取り組んできた。トゥクタミシェワも22とか23でしょう。
長洲未来もそうだったけど、キャリアの後半で新しい事を学んでやり遂げる。それを見るのは本当に素晴らしい。技術のあかしのようなものだ。
僕達は80年代や90年代にはもういない。その頃は選手たちがとにかくジャンプを投げるようにやっていた。ジャンプに反対する理屈もあった。
N:ジェイソン・ブラウンが4回転を出来るようになるという事にもつながりますね。彼は以前は跳んでいたしね。
J:彼が跳ぶ所を見るのが楽しみだね。彼の周りにいる人たちはきっと…以前は3Aや4回転とか、出来るとは思ってなかった事が、今は出来る気がしてきてるだろう。
S:恐れながら、私が貴方にレッスンしましょうか?
(みんな爆笑)
S:3回転は教えた事ないけど、私は出来る気がしてきました!
N:シニード、個人のオンラインレッスンとかやったら?
J:僕は初めての3Aが跳べるかもしれない、37歳にして。
N:そして長洲未来はまたツイッターで君をミュートしてしまうよ(笑)
ところで、やはり難しいものでしょうか。アスリートとしてはトゥルシンバエワは長くシニアにいます。ジェイソン・ブラウンも5、6年はシニアでやってる。
そこで新しい事に挑戦するとなったら…技の事ではなく、新しい取り組み等について。
S:当然です。数年間キャリアがあって、少し停滞している状態になったら、そのレベルに居続けるか、上がるかです。
スケートを習っていく時には、ハシゴを上るように段々と上がりますが、ある程度の所から更に上に行くには、多くの物が必要です。それは図表みたいなものではなく、頭の中で感じるものです。気持ちを上向きに持っていく事とか…難しいんですけどね。
何か一つのきっかけが、可能にします。でも厳しい。
J:そこが問題になる所だね。出来るようになるのかどうか、という所が。
S:そこです。自分はこんなに沢山練習をしているのに、何も変わらない気がする、というような感覚です。
J:僕が見る多くのスケーターというのは、早いうちに3回転ジャンプを全部出来るようになって、それで、何も次の事が起きない。3Aや4Tに届かない。
でも、皆違った道を行くものだ。
S:私は一度だけクリケットクラブでスケートキャンプに参加した事があるんです。そこのコーチたちは本当に皆さん素晴らしくて、皆さんに役割があった。そこの生徒たちに起きている事も理解できるでしょう。
そこに、ジャッキーが言ったような男の子がいたんですよ。まだ小さくて。全部の3回転ジャンプが飛べるんです!
ただ、そこから次へ上がるのが大変に見えました。3回転は全部出来るから、じゃあ次は?てなると、気持ちを持っていくのが難しそうで。
それがコーチの仕事なんですよ。技術だけじゃなく、精神面も指導する。
N:最も素晴らしい復活劇を演じた選手は?
J:スイ、ハンだね。
S:スイ、ハン。正しい銀メダルばかりの選手ね。彼らはそんなに凄くなかったでしょ、以前までは。
J:いや、素晴らしかったよ。
とても興味深い勝ち方だった。元々のポテンシャルは見えていたんだ。でも一ヶ月空いてしまって、どのように世界選手権のレベルへ持っていくのかが問題だった。スイはまた怪我をしてしまったから。彼女は2月にまた怪我をした。それまで練習を積んできたのに。
でも世界選手権に行ったら、彼らは出来る事を全てやった。あのフリーはベスト・オブ・ベスト。
今までは、アリオナとブルーノが五輪でやった演技が最高だった。彼らは世界選手権でもう一度やり遂げたんだけどね。でも、スイ、ハンがそれを上回ったよ。
S:そうですね。そう思います。私が四大陸選手権で不思議だなと思ったのは、そこで見ていたら、彼らは小柄なんですよ。
N:そう!とても小柄なんだ!ハンは小柄な男性だ。君は、伝説だ!
S:そうなんです。彼は凄く屈強に違いないですね。スイも力強いから。確かなバランスがあります。ただペア競技で小柄だと、あまり目立たないでしょう。でも、彼らの表現や動き方が、彼らをとても大きく見せるんです。
J:パワフルだよね。
S:とても。ロシアのテレビでさえ、彼らがどんなに小柄な選手か気づきませんでした。彼らの存在がとても大きいからです。彼らは素晴らしい。
そして五輪へのサイクルは始まったばかりです。彼らはそこにピークを合わせるでしょう。その時には彼らが倒すべき存在となる。
J:健康でいる事を願うよ。スイは健康でいないといけない。とても重要な事だ。
N:復活劇というと…そうだね。スイ、ハンはそうだ。メドベデワも復活してきた、彼女は去ることはなかった。マディソン・チョックがやった事もかなり素晴らしいと思いますね。彼らは世界選手権で表彰台を逃したけど、それでも。
J:それと、(復活劇なら)ユヅだ。またしてもグランプリシリーズで足首に怪我を負ってしまった。誰もその怪我がどれほど深刻なものか知らなかった。そして戻ってきて…。
以前と似た怪我だろうか、また違う怪我だろうか?去年の怪我ほど深刻なものでは無かったのか、それとも去年よりも酷いのか?そういった事が全く分からなかった。
それで彼は試合に出ていって、世界選手権ではとても素晴らしかった。その後に、彼は「僕は足首を休ませないといけません」と言うんだ。
僕達はただ、彼から話を聞くだけでしょう?彼が覆い隠していた、「実際にどれほど深刻な怪我をしていたのか」という話をね。驚くよ。
僕はユヅの練習を見たけど、特にループの着氷なんかは少したじろぐような感じがあった。彼はいつも通りの鋼鉄のような表情をしていたけれど。
でも分かるんだ。着氷時の足を彼が上げたりする時、少し…何かがそこにあって、彼はまだ怪我に対処しているようだった。彼にとって世界選手権であのような演技をした事は、素晴らしい事だよ。
彼は2本の4回転サルコウをやらないといけなかった、もう一度世界チャンピオンになるためにね。彼は2つのプログラムをミスなくやらないと。もしネイサンがミスの無い演技なら、ネイサンは基本的な点数が少しずつ高いものになるから。
N:外側にいた僕が感じたのは…つまり僕は家のテレビで見ていたんだけど。まずは彼が健康になる事だ。彼は長い間怪我を抱えてるから。ただ、僕が感じたのは、彼は今までより更に向上心を得たんじゃないかな、2位になった事によって。
J:まさに、その通りだよ。彼の試合後の記者会見の表情を見れば分かるんだ。
その、彼はこう言ってた。「僕は例えミスのない演技をしても勝てなかったでしょう」とね。いやいや、ユヅ、君は優勝する事が出来たよ。
でも、それがユヅなんだ。彼は2位になった事から何かを得ようとするんだ。先ほどの紀平梨花の話でも出た事だ。4位は彼女にとっては落胆する事になる。それがユヅにとっては銀メダルなんだ。銀メダルは彼には落胆する結果なんだ。そしてそこから何かを得て、向上心へと繋げる…来季にまた戻ってくる事だったり、更に良くなる事だったりね。
もしユヅがもっと良くなるなら…一体どれだけ上手くなるんだ?全く恐ろしいほど素晴らしくなるだろうね。
S:彼は絶対出来ますよ!そうなるでしょう!
N:僕は彼が世界選手権で見せた、闘争本能に圧倒されてしまいました。事実として彼は…ハングリーなんですよ。
テニスの世界なら、セリーナ・ウィリアムズ、ラファエル・ナダル、ロジャー・フェデラー、ヴィーナス・ウィリアムズ。彼らは皆ハングリーです。
ジョコビッチ、ワウリンカ、マリー…
J:僕すっごくお腹空いちゃったよー。
N:(笑)もうすぐディナーだよ。
N:それでは、まとめに入ります。誰かさんが「ゲーム・オブ・スローンズ」を見たいらしいから。
S:その作品を見ている人は完璧に理解出来る事ですよ!
N:僕は見たことないんですよ。
J:僕もないよ!
S:見なきゃダメですよ。もし一度見たら、取り憑かれたように見続けるよ!
N:アイスダンスの話をしていなかった。パパダキス、シセロンについて。
S:彼らはなんと言ったらいいか…彼らは息を飲むような、素晴らしい選手です。彼らに近い選手になるのは、誰にとっても大変です。ただ、可能性は見えます。
J:アイスダンサーとしての貴方に聞きたい。彼らは、このスポーツに置いて何を意味しているでしょう?
S:それはとても深い質問ですね。そうですね…彼らはスポーツに高潔さをもたらします。他の選手がそうでないと言う意味ではないですよ。
ただ、彼らを見ていると、私はフィギュアスケートの競技を見ているとは思わないんです。何か芸術作品を見ていると感じます。バレエを観に行った時のような…それからコンテンポラリーダンスだとか。
彼らは自分自身のために滑っています。そして結果は二の次という感じです。彼らは芸術家として滑って、そして結果が出て、「へえ、1位か。」とか「2位だね」とか。
J:2位だって?どうやって2位になるの?
S:ほら、テッサとスコット。
テッサとスコットは競争心が強いんです。彼らは勝ちたい気持ちが強いのです。ガブリエラ達もそうだとは思いますが。テッサとスコットはまた違っています。私はその強い気持ちが彼らをずっとトップに居続けたものだと思います。それから興味を引かれるんですよ。人にそうさせるんです。
もしパパダキス、シセロンに弱い部分があるとしたら、ショートダンスです。
何故なら何か一つのスタイルをやったら…
J:リズムダンスね。
S:あ、そうだった(笑)
「オリジナル・セットパターンダンス」もあったね。
J:「コンパルソリーダンス」もあったよ。
S:えーと、リズムダンスの場合は、どのリズムになるかですごく変わってきます。彼らが何か一つのスタイルをやっていれば、すごく良いんですよ。コンテンポラリーダンスのような感じの。
でも例えばスウィングだとかラテンだとかになると…
J:今年のタンゴはすごく良かったと思うけどな。
S:タンゴは良いですね。とても世界に入り込んで、物凄く二人が繋がっていますから。ただどれだけ良かったとしても、やはりテッサとスコットの方が上手いと思います。彼らは観客にもっと伝えるんです。観客へと力を放つのです。
ガブリエラ達もやりますよ!でも、彼らは「やらなきゃいけないから、これで演じる。でも何が良いやり方か分からない」という感じがします。
J:それだよ。五輪でのテッサとスコットの演技は、もう感情が爆発したようで。観客も盛り上がった。ガブリエラとギヨームも良かったし、彼らはまるで空気のように軽くて美しかった。でも何か少し…すごく良かったけど、でも何か…
S:そうです。音の無い演技のような。だから私はテッサとスコットがもう一度五輪で勝った事は100%正しいと思います。フリーではガブリエラ達が勝ちましたが、それでも、テッサとスコットのフリーに「何か」がありました。でも…
J:あれだけ凄みのあるプログラムは、彼らには過去になかったんじゃないかな。
S:ないと思いますね。彼らは闘争心のあるエッジで、あの場にいたのです。
J:僕のテッサとスコットの一番好きなプログラムは今でもマーラーの交響曲のフリーだよ。
N:2010年だね。
J:表現が閉鎖的な事についての話を続けよう。
S:テッサとスコットはとても多才で、どんなスタイルでも出来ます。全てですよ。ラテンも素晴らしいし、タンゴも素晴らしいし…
J:ピンクフロイドでも!
S:テッサとスコットは本当に何をやっても上手く出来ます。だから彼らは高いレベルにずっといたのです。
N:本当にまとめに入りましょうか。あと1時間くらいでゲーム・オブ・スローンズの時間になります。来シーズン、パパダキス、シセロンに挑戦できる選手はいますか?
S:彼らが言っていたのは、チョック、ベイツをライバルとして見ているって。
J:とても興味深い。
S:本当にね。でも個人的には、フランスのカップルは自分たちの道を突き進んでいると思います。近づいている選手たちはいますが、でも追いつけるかどうかは、まだ分かりません。今の所はそのような感じには見えません。
J:面白い事が起きた。シーズン最後のシニティナ、カツァラポフのダイナミックさだよ。
彼らは自分たちの限界を少し押し上げた。
僕は今シーズンのフリーダンスのファンではなくて…あ、ちょっと違うな。僕は彼らのフリーダンスの最初の2分半まではファンなんだ。そこから全然違う方向へ行ってしまって、一体どうなってるんだ?って思うけど、実際に彼らは僕にとって、物凄く印象深かった。
彼らのスケーティングはとても成長したし、彼らの足の位置なんかはすごく良くて、全てがそこにある。彼らはとても良い方向へと進んでいると思う。
S:シニティナ、カツァラポフに言える事は、誰も彼らのスケートの滑りに疑問を持たないだろうという事。
彼は素晴らしい。彼はベストな選手の一人です。
S:私が個人的に思うロシアチームから見える振り付けの景色とは、彼らの演技は通常のような状態から出てくるものではなくて…。先ほど「表現を自分から放つ事」について話しましたが、つまり限界値を越えているんです。普通の所にはいない。だからこそ激しく伝わってきます。
それがあるから多くの人々が好きになるんです。私も個人的には、フランスチームよりも繋がりを感じます。
テッサとスコットもそうでしたが、彼らは本当に繋がりがあって、実施している全てが現実的で心からの演技に見えます。
面白いのはロシアチームはさらに良いドラマを演じますが、現実的なものには見えません。もちろんそれは個人的な感覚ですが。
J:僕にはステパノワ、ブキンの方が、より何か…感じるものがあるよ。
S:現実的と感じる状態ですね。
J:カツァラポフたちよりも…そういう物を感じる。もちろんステパノワたちは素晴らしいスケーターだ。だから、次に何が起きるか見ていようじゃないか。彼らには何かがあるんだ。
そして、まさに今こそ「ロシアのアイスダンスの時代」がもう一度やってきたんだ。それはロシアの伝統的な保守的なものじゃない。もっとモダンで…
S:ロシアのダンス選手たちは新しいリフトや新しい彼ら自身で上がってきました。北米の選手たちがそうだったのと同じように。
J:その通りだ。
S:ステパノワ、ブキン組には確かな表現力があります。面白くなりそうですね。きっと誰もが…もし私がまた試合に出るとして、来シーズンに少なくともフランスチームと同じ試合に出るのなら、絶対に別の試合に行きますね(笑)
J:そうだね、いつもそういう…(笑)うん。
今はアイスダンスの世界はすごく良いよ。
S:そうですね。トップ10はただ素晴らしい。私はもう出来ないですね(笑)
J:ガブリエラとギヨームだけど、去年のフランス杯かファイナルのどちらかで思ったことがある。確かに彼らの優勝で間違いない。でも、そんな大きな点差は、本当に?って。
それで、世界選手権を見て、「そうだ、これは正しい」と思った。
S:そうですね。シーズン初めの頃はまた少し違っていたと思いますよ。
J:フランスチームを、基本的に他チームと一緒に見ていると…
S:彼らのタンゴは全くもって他のチームとはかけ離れていました。
J:本当に(色々と)変わったね。
S:神がそこにいましたね(笑)
J:心配しないで、すぐにまた(試合の)名前を変えたりしないだろうから。
S:確実に変えるでしょう。ショートダンスに戻す事を始めないとね。リズムダンスなんておかしな事をPCで打たないといけないんだから。
J:僕はコンパルソリーダンスが戻って来るのが待ちきれないよ。
S:私も!
N:シニード、エピソード100に参加してくれてありがとう。
そしてジャッキー、博識な沢山のツイートをありがとう。
S:毎晩のようにね!
N:試合がどうなったか気になったら、ジャッキーのツイートを見るんだ(笑)
N:それではまとめを。シニードはゲーム・オブ・スローンズを見るために出ていってしまいました(笑)
ポッドキャストのパートナーとしてやってくれて有難う、ジャッキー。
今シーズンも素晴らしかったですね。
J:本当に良いシーズンでした。それに通訳と一緒にやったインタビューもあったし…もし皆さんが聞き逃したものがあれば、全てポッドキャストのアーカイブにあるからね!
N:このポッドキャストのチームも素晴らしかったです。プロデューサー、編集、音響…。僕達も仕事を楽しんでいました。リスナーたちも楽しんでくれていると幸いです。
ところで、ジャッキーはついにオフシーズンだね。
J:そうだね、ついに。でも次にやる事は、今シーズンのトップ50を書く仕事だよ。待っててね!
N:いつその仕事が始まるの?
J:分からないよ。だからこそきちんと編集されたスケジュール帳は持たないんだ。全部頭に入れとかないと。何でもやりたいように出来るから。
N:そうだね。でもこれって君の本当の仕事じゃないんでしょ?
J:これが仕事だよ。
N:ジャッキー・ウォンは仕事をしてる。きっとその全貌が聞けますよ。エピソード101で…(笑)
ジャッキー、GOEプラス5を君に!
J:いや、君こそがGOEプラス5だ!
N:皆さん有難う!さようなら。
J:じゃあね!