ラファエル・アルトゥニアンコーチが年齢制限について語る。

またまたアルトゥニアンコーチです。アルトゥニアンコーチは結構インタビュー好きなんですかね?(笑 それとも英訳で上がってくるのが多いだけなのかな。

今回もザギトワ選手など、年齢制限に関しての話題です。前回の訳したものと似た内容もあります。グランプリファイナルの時のインタビューです。

英訳された記事はこちらです。

I→質問者

A→ラファエル・アルトゥニアンコーチ

 

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【ラファエル・アルトゥニアン︰少女が美しいザギトワナショナルチームから追い出してしまうのは悲しい。】

 

A︰その、貴方は私達がスペインで話した事を覚えていますか?(2015年GPFスペインでの会話)

"主な危険はメドベージェワのような登場の傾向です。たった1人で!そして彼女は現れました。彼女はグランプリファイナルの優勝候補です。去年、それはラジオノワでした。もう一年前は…私達のスター、リプニツカヤでした。これは恐ろしい事です。"

 

私は大人としてのコストルナヤが見たいです。私は痩せっぽちな小さな女の子によって彼女が追い出されて欲しくありません。

 

I:しかしコストルナヤは女性らしいスケーティングと共に全ての良さを持ち合わせています。

 

A︰ですから私は全てが安泰であって欲しいのです。それも1、2シーズンだけではなく。私はこのような言葉を聞きました。"ザギトワは辞めるべきだ"と。何故このような事が言えるのでしょうか?彼女は美しく滑り始めたばかりです。彼女を見るのは素敵な事です。視聴者として、コーチとして、彼女には辞めてほしくありません。そのために何がなされるべきかは分からないです。1つだけ分かる事は、11歳や12歳の4回転ジャンプを1つ2つ跳べる少女を連れて来て、美しいザギトワを排除するべきでは無いという事です。若しくは、既に排除したと私達は言うべきでしょうか?11歳を許可しないようにしましせんか。何故私は悲しいのでしょう?何故ならザギトワフィギュアスケートの完全に違った表現を持つからです。

 

I︰しかし人工的に競技会を制限するのは間違っています。

 

A︰問題は、ザギトワを排除した者はまた別の少女によって排除されるという事です。そうして私達は二度と成熟したスケーティングを見る事は無い。まぁ、少女達が一緒に成熟さを持ち合わせれば…

 

I︰それはユートピアです。

 

A︰年齢制限だけが、若さと完璧さを分ける事が出来ます。しかし私もまた4回転ジャンプが見たいのです。16から18歳の年齢においては身長と体重の母数を維持する事が、ただ難しいものであり、小さなスケーター達が他者を打ちのめす時に崩壊があるのです。そして他者達は言います。"これで終わり。もう望まない。"と。そしてもし、彼女達が年齢によって分けられる機会を得たならば、もし若い子達を許可しなければ…

 

I︰しかし、そこにはフィギュアスケートにおける快活さを捨て去るという大きなリスクがあります。そういうケースでは、長期に渡って受け持つに相応しいライバル関係を、私達がコストルナヤに持たせないという事になります。

 

A︰よろしい。違う言い方で説明しましょう。貴方は私のコーチです。貴方は11歳の私に言います、私は17歳からシニアで演技をするのだ、と。そうしたら私は違うやり方でトレーニングに取り掛かり、違うやり方で自分を準備するでしょう。そしてコーチは私を違うやり方で準備します。私は長期的に競技をするアスリートでなければいけない事を知っているのです。急ぐ事も無く。正しく食べる事、正しく鍛える事、自分の身体を観察する事、より長くより良く体型を維持する事を教えます。これは違う取り組み方になるでしょう。

でももし、"明日、私達は勝つのだ"と言うのなら…これは違う取り組み方です。しかし私達はこの事を理解するほど十分に成熟していません。いつの日か私達はこの事を理解するでしょう。確信します。貴方は私の考えが分かりますか?

 

I︰私は貴方の立ち位置を理解しています。

 

A︰私はアスリートを受け持ち、そして確かな年齢でシニアで演技する事を知っています。私は選手を違ったやり方で教えます。皆がこう言います。"どうやってチェンをスカイプで教えたのですか?"と。私はスカイプで彼に指導をしません。どうやってトレーニングするのかを教えました。私は彼に指導せず、トレーニング方法を教えたのです。違いを感じますか?私は彼に何を、どの順番でやるべきなのかを教えました。

 

I︰しかし初期の頃、貴方は言いました。彼は勝利にも関わらず、進化していないと。

 

A︰今彼は長い間やってきた事と同じ事を見せています。私達はトレーニングでは進歩している所です。でも全てをまだ見せていません。トレーニングにおいて、ネイサンはもっと多くの容易ならない事を見せます。でも今の所、それらは他人の目には触れていません。でももし私が1、2ヶ月に10日だけでなく毎日でも彼と練習に取り組んでいたら、そうすれば当然、発達は完全に違っていたでしょう。

 

I :2つのプログラムの後に350点が取れていたでしょうか?

 

A:どれくらいかは分かりません。この計算を私は追っていないのです。ただ単純に自分の仕事をします。私達はネイサンと共にこれを学びました…仕事における安定性です。そして新たな事を学んだのです。それが、いつ必要になるのか。私達はそれを見せるつもりです。

 

I:シニアのスケーティングに向けての準備に関する貴方の立ち位置は明確です。でももし貴方の元にアリッサ・リウがいたら、4回転を跳ぶ14歳も貴方は違うやり方で指導しますか?

 

A:実際に、2年前に彼女は私の所へ来て、そして少し彼女にアドバイスをしました…優勝と2位には大きな違いがあると。6位と10位の間には深い溝があると。もちろん、勝つためには違う鍛錬をやる必要があります。勝利する事は違う惑星なのです。

私は20歳で私の所へ来た女子選手達と沢山仕事をしました!今は誰も彼女達と仕事をしていませんが、私は指導しています。マライア・ベルは今年2つのメダルを獲得しました。彼女は私にこう言いました。「ラフ、もし貴方でなかったら、私は辞めていたでしょう。」と。私は彼女にトレーニングする事を教えました。でも私は私が出来る限りの事をやっています。

 

I︰再びアリッサ・リウについてですが。もし彼女が貴方とトレーニングを積んでいたとしたら、貴方は彼女に4回転ルッツを教えなかったのでしょうか?

 

A︰何故?教えますよ!他に何があると?ロシアの少女達がやる事をやる必要があります。他に道はありません。でも私が話している事を理解なさって下さい!私はこれを長く継続させたい。私はある1つの事を求めます…長いキャリアです。それだけです。私は他の誰にもこの言葉を言ってほしくありません、「彼女は今この時に終えるべきだ」と。誰が?そして、今この時に、とはどういう意味です?彼女は何歳ですか、誰に去ることを提案するというのですか?冗談でしょう?

 

I︰2015年12月の話です。

「すぐにでも、彼らがリプニツカヤを完全に追い出す所を私達は見る事になるでしょう。どう思いますか?彼女は復帰するでしょうか?」

彼女がコーチを変更した時。

「彼らは既にソトニコワを追い出してしまいました。それか、彼女もまた戻って来るでしょう。ではリプニツカヤは?」

「しかし彼女達は復帰したいのですか?」

 

2019年12月の話です。

「アリーナに関してもう一度言いたいです。ある人が多くの練習に投資をしてきて、そしてそれが彼女が去る必要がある事へと変わるのですか?何故でしょう?何故彼女は更に先へ進んでユヅルのようになる練習をするべきではないのですか?2度の五輪チャンピオンの。ユヅルは3度目の五輪へと向かいます。最も興味深い事は、彼は進化している事です。」

 

そうなんですか?

 

A:当然です!彼はトレーニングで4回転ルッツを披露しました。彼はループも跳びました。そして私に言ってご覧なさい。若い男子達は彼に追いつきましたか?彼らは近づく事が出来ません。

 

I:レベルが違います。

 

A:良く言いました。レベルです。ですから私は新しいロシア人少女達にザギトワのレベルに到達して欲しいのです。

 

I:待って下さい。でもユヅルは貴方のネイサンに追いつけません。

 

A:申し訳ないが、ユヅルはネイサンをリラックスさせないんです。そして逆に、私は彼らがお互いに競い合うやり方が気に入っています。絶えず続く策謀において。観客席で起きている事を見て下さい。私は女子シングルではトゥクタミシェワのようなアスリートもまた見たいのです。

 

I:人々は彼女が時代遅れだと言います。

 

A:冗談でしょう?彼女はあの年齢で4回転トゥループを跳びました!これは非常に価値があります。これはコーチの優秀さを示しています。

 

I:しかしISUはトランジションや難しいパターンを必要としていますが…

 

A:ISUは何でも要求できます。自由時間に、私達にとってのルールを作る人々がいるのです。

 

I:ルールとは?

 

A:我々が従うルールです。数学の教授、歯科医、そして医師がISUで働いています。私達コーチは、この事について自分達を責めるべきです。私達は1日10時間を忙しく働いています。そして私達はボランティア達にルールの発展を預けました。彼らはボランティアです。どの動きをするのか、腕や脚はどうあるべきか、いつお辞儀をして、どこへ…右へ行くのか左へ行くのか、それを私達に言う人々です。私達はこれらのルールに従います。しかし私達がクールな事をしているという事実ではありません。

 

I:ジュニアの女子選手達を見ましたか?

 

A:全員を。

 

I:ジュニア・グランプリファイナルで銅メダルを勝ち取ったダリア・ウサチェワを見ましたか?

 

A:素晴らしい。そして全ての子供達は、ただ素晴らしい。それから私は彼女達が全員大人になり美しくなった所が見たいです。これは唯一私が賛同する事です。幸運を祈ります。ISUは誰かが時代遅れだとか終える必要があるという議論を締め出す、正しいステップを取るでしょう。どの名字を常日頃から貴方は聞いていますか?

 

I:ザギトワです。

 

A:そして私達は彼女は辞める時だと言います…私は大抵の場合に腹が立つのです。ある少女が現れて、美しいザギトワを主要大会のためのナショナルチームから追い出す事に。しかし人々はこの問題の重大さを理解するほど成熟していません。いつの日か彼らは理解すると思います。確信しています。いつか分かるでしょう。

 

 

終。

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前回のインタビューと同じような内容もありましたが、アルトゥニアンコーチのインタビューは、時々途中からコーチが質問をしたりし始めて、色んな意味で読み応えがあります(゚∀゚)

話が途中から逸れても、質問者が普通に前の質問を聞き返したりとか、なかなか良いですよね。

女子の年齢制限は…どうなんでしょう。分からないです。すぐには変わりそうにないですが、五輪後にどうなるでしょうか。2歳上がったとして、シニアに上がるまでの年数がだいぶ先だと、何がどう変わるか…1歳だけだとそんなに変わらない気がします。2歳変わったら、年齢が上がった選手が長く続ける可能性はあります。でもやっぱりそんなに変わらない可能性もあります。どうなるでしょう。次の五輪までは変わりそうもないので、とりあえず今の女子シングルを楽しみたいです。そして、全カテゴリーの年齢制限を上げないといけなくなるから、選手が少ない国なんかは結構大変になりそう…まぁでも、規則ができたらそうするしか無いのですが。