トゥクタミシェワはSPを変更する。新しい方向性を探求している。
Golden Skate さんにエリザベータ・トゥクタミシェワ選手のインタビューが載っていたので、訳してみました。
6/27の記事です。
https://www.goldenskate.com/2019/06/elizaveta-tuktamysheva-3/
【トゥクタミシェワはSPを変更する。新しい方向性を探求している。】
成功した五輪の次のシーズンにより駆り立てられ、ロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワは少し新しい事に挑戦しながら来年に備えている。まず初めに、2015年の世界チャンピオンはシェイリーン・ボーンと仕事をしている。先週サウスカロライナへ向かった。
「終に私の夢が叶いました。長い間、彼女と仕事がしたいと思っていたんです。」とトゥクタミシェワは明かした。
「私は彼女のプログラムがやりたかった。"彼女は本当に傑作を作っている!"と思っていました。」
北米の振付師と組む経験は、彼女にとって初めてではない。サンクトペテルブルク出身のこのスケーターは、過去にデイヴィッド・ウィルソン、ジェフリー・バトルの両者と組んで仕事をした事がある。米国に出かける前に、トゥクタミシェワは複数の音楽の提案をボーンに送った。
「彼女に私が好きな音楽をいくつか送りました。そうすれば、どのような方向性を私が好きなのか、彼女が分かりますから。」と2018-2019GPF銅メダリストは話した。
「私は、彼女がとりあえず私のプログラムを見ないといけないと思います。そして私がどのような人物なのか、彼女は理解するでしょう。何か、私の一部分と言える新しいものがやりたいです。」
彼女のボーンとの作業は素早く進み、彼らはショートプログラムにFlorence and the Machineの"ドラミング・ソング"を選んだ。フリースケーティングの音楽は、この取材時にはまだ熟考されてはいなかった。
次なる振付の過程はと言うと、トゥクタミシェワはフロリダ州タンパでのアレクセイ・ミーシン コーチのトレーニングキャンプに参加する予定だ。彼女はフランス、クーシェルベルでの前回の彼女のグループのキャンプには行かなかった。彼女は一ヶ月間ファンタジー・オン・アイスのツアーで日本を回っていた。しかし、それは彼女が練習や来シーズンの準備を怠っていた、という意味ではない。
「一ヶ月間ツアーで回るというのは、私のスケート人生で初めての事でした。」と、この22歳は話した。そのツアーでは複数の都市へ行き、そしてその間に、スケーター達には休む時間があった。
「私の意見では、良い準備になりました。何故なら私は観客の前で滑って、毎日トレーニングをしていたからです。私達はプログラムを全て滑りました。例えばスピンを省いたりだとか、ミスをしたりは出来ません。ですから、これは有益でした。
私は早い音楽を使っていました。恐らくそのショーに出ていた全員の中で、一番テンポが早かったです。最初に私がこのプログラムを滑り始めた時には、私は本当に疲れていたのです。でもツアーの最後には、何でもないかのようにこのプログラムをやっていました。どうやら体型も良くなったようです。」
彼女の長い間付き合っているボーイフレンドで同輩でもあるロシア人スケーターのラズキンと、キプロスでバケーションを過ごした一週間後にすぐ、ショーのために旅立ったトゥクタミシェワは、 日本でジャンプに取り組んでいた。それはトリプルアクセルも含まれる。
「最初の週に、私は全ての3回転ジャンプとトリプルアクセルを取り戻しました。」と彼女は話した。
「一週間後、私はまた3回転-3回転をやりました。とても早く体型が整いました。何故ならショーに出ている時には、酷いスケートは出来ません。良い状態でいる必要があります。やりたくても、そうでなくても、その場へ出て行ってきちんと仕事をします。そして全てのランスルーをやる事は、とても良い準備になりました。」
ツアー中、2015年世界チャンピオンは他のスケーター達と時を過ごす事を楽しんだ。アリーナ・ザキトワ、エフゲニア・メドベージェワ、宮原智子だ。彼女達と繋がりが出来た。
「お別れを言うのがとても悲しかったです。」と彼女は言った。「新しい友達が出来て、楽しかったです。感情が爆発したようでした。そしてあっという間に終わってしまいました。」
トゥクタミシェワは、ザキトワの世話をしたのが嬉しかったと言う。ツアーの中で一番若いスケーターだ。
「最初の頃に彼女は少しシャイで、私は彼女を助けようとしました。最後には全て良くなったんです。彼女は皆と話していました。それからサトコは素敵な女の子です。私はサトコ、ステファン(・ランビエール)、デニス・ヴァシリエフスと良く出かけていました。」
次のトレーニングキャンプはフロリダ州で、7月中旬頃までだ。グループはサンクトペテルブルクへ戻り、その後8月にエストニアへ行く。
振り返ると、トゥクタミシェワは彼女のシーズンの運び方を嬉しく感じている。グランプリファイナルの後に肺炎で倒れ、ロシアナショナル選手権に出られなかったにも関わらずだ。
彼女は世界選手権に行くために努力を尽くした。メドベージェワに僅かの差で負け、そして選抜されなかった。だが世界国別対抗戦において2つの優れたパフォーマンスとともに、立ち直った。ショートプログラムでは2位で、フリースケーティングでは1位だった。
「昨シーズンは、私の人生の中でも爆発したようなシーズンでした。」と、このスケーターは思い出していた。
「忘れられないです。シーズン最後が始まりの頃と負けないくらい輝いていましたから。」
世界選手権に選ばれなかった事は、厳しかった。特にロシアでのコーチ達の評議会は、明らかにメドベージェワが行くように投票したからだ。グランプリシリーズではトゥクタミシェワの方が良い成績を取っていたのではあるが。
「シーズンがまさに始まった時から、私は世界選手権の準備をしていました。」と明かした。
「ゴールは分かっていました。でも病気が原因でメインチームに入れなかった時から、私は苦しい時間を耐えていました。」
トゥクタミシェワは、コーチのアレクセイ・ミーシンとタチアナ・プロコフィエワがラズキンとソフィア・サモドゥロワと共に埼玉へ行っていた間、ホームであるサンクトペテルブルクで自分自身で練習をしなければならなかった。
彼女が日本の世界選手権の直後、国別対抗戦の前にツアー参加へ招待された時、彼女の魂は向上した。
「私は気持ちを完全に切り替える事が出来ました。感情的に、とても良かったです。」と彼女は思い返した。
「私の過去は、私の邪魔をしたりしません。起こってしまった事は、起きた事なんです。私は自分で変えられない事に関して苛々するような人間ではないです。」
トゥクタミシェワは、トリプルアクセルを取り戻す事が昨シーズンの最大の進歩だと感じている。次のシーズンにはフリースケーティングにトリプルアクセルを2回入れたいと望む。彼女は現在、トリプルアクセル-ダブルアクセルのシークエンスを練習している。
「私達は大きな前進をしました。これを続けたいです。」と彼女は語った。
「それは私に自信をくれます。ベストの女子選手達と同じレベルで競技が出来るという自信です。」
現時点では、このスケーターは4回転の事は考えていない。
「私は自分自身に現実的なゴールを設定するのが好きです。2度のアクセルをやる事が現実的です。」彼女はそう指摘した。
トゥクタミシェワはソーシャルメディアにおいて、とても活動的だ。インスタグラムのストーリーや写真をシェアしている。
「私はただ時代の流れに乗ろうと思っています。」と彼女は言った。
「自分自身の何かを人々に見せないといけません。それがファンとコミュニケーションを取る方法です。」
一般的に、このスケーターがシェアしたものへの反応やコミュニケーションは前向きなものだ。
トゥクタミシェワは来シーズンを楽しみにしている。彼女はグランプリシリーズのスケートアメリカと中国杯に選出された。その前にチャレンジャーシリーズに出る事を計画している。
「私はもう一度ベルガモ(ロンバルディアトロフィー)に行きたいです。」と彼女は言った。
「この試合が大好きなんです!私の大のお気に入りの1つです。とても落ち着いていて、居心地が良いです。これこそがシーズン始めに必要なものなのです。」
終。