マリア・ソツコワ:諦める事はできない。私の愛するものだから。

マリア・ソツコワ選手のGolden Skateさんのインタビューです。

6/5の記事です。

 

https://www.goldenskate.com/2019/06/maria-sotskova-2/

 

【諦める事はできない。私の愛するものだから。】

 

オリンピアンのマリア・ソツコワが昨年12月のロシアナショナルで自己最低を記録した時、このスケーターは自分のキャリアについて疑問を感じたと言う。それでも今この19歳は、このスポーツでまだやり切っていない、とすぐに気づいた。そして新たなシーズンに向けて、新しいコーチのスヴェトラーナ・ソコロフスカヤと共に準備している。

「ロシアナショナルの後、自分の人生で何をすべきなのか全く分からずに、家に帰りました。」ソツコワは思い返した。

「私は休みを取りました。精神的に回復しました。何故なら大変でしたから。(難しい状況だった)

そして練習を始めました。ブーツを替えて、新年のアイスショーで滑りました。チェルニショフのショーです。

彼のショーで約2週間滑って、その時に私は、フィギュアスケートを愛していて、ただショーでスケートをする事にはまだ覚悟がついていないと気づきました。試合がしたいですし、その事を楽しんでいます。これは私の愛するものであり、今はまだ引退する用意が整っていません。」

 

2018年のナショナル銀メダリストは、クラスノヤルスクでのユニバーシアードへ行った。でもまた、全シーズンと同じように、ジャンプに苦しみ7位に終わった。彼女にとってあまり良い結果ではなかった。彼女はトレーニングを止めて、彼女の故郷モスクワの名声ある舞台芸術学院で1週間、勉強に集中した。にも関わらず、氷上へと引っ張られるように感じていた。

 

「私は諦める事は出来ません。そうしたくないのです。」とソツコワは言った。

「私はスケートを愛していて、滑る準備があります。ただ氷上にいる事を楽しんでいます。そして、もし今引退して全てを諦めたら、私の今後の人生でずっと後悔すると思います。」

 

4月の初めに、2017-2018のISUグランプリファイナル銀メダリストは、コーチを替える事を決断し、エレーナ・ブイアノワの元から出て行った。3年間トレーニングをしていた所だ。そしてモスクワ、CSKAの同じクラブのスヴェトラーナ・ソコロフスカヤの所へ移った。

 

「ただそのようになりました。」とソツコワは言った。

「新たなコーチとの取り組みは、収穫が多いです。」

このスケーターは、オリンピックシーズンまで同じ氷で働いてきた2人のコーチと同じくらいソコロフスカヤを知っていた。

「彼女は私にとって新しい人ではありません。彼女に慣れる必要は無かったです。全体的に、この取り組みは上手く行っています。氷上にいる事を楽しんでいます。私にはそれで十分です。」

 

「簡単な事ではありません。でも彼女は非常に大きな、練習する情熱を持っています。スポーツを去るという情熱ではなく。これは明らかに私の務めです。」とソコロフスカヤは話した。

「今、競技は大きくなっています。でも子どもというのは、19歳という年齢で引退する準備は出来ていないのです。私にとっては、彼女はまだ子どもです。そして、私も他の誰も、彼女にそれを指示する事は出来ないのです。」

 

ソツコワは5月のバケーションの前に、2つの新しいプログラムを決めた。ニコライ・モロゾフが彼女のショートプログラム"To Build A Home"を3月に準備した。

 

「それは自然に起こりました。」とソツコワは思い出していた。

「スヴェトラーナ・ウラジミロワ(ソコロフスカヤ)は世界選手権にサーシャ(・サマリン)と行っていました。そして私は1週間ノヴォゴルスクへ行きました。私はそこでニコライ・アレクサンドロヴィチのグループで滑っていました。

私はただ滑っていて、どのようにそのグループの人達がスケートをしているかを見ていました。何かを変えようとして、可能な限り彼から何かを取ろうとしていました。彼は素晴らしい人で、彼と仕事をするのが大好きです。

ある日、彼が来て言いました。"ショートプログラムを作ろう"と。その工程はとても早く進んで、基本的に1つの練習の中で、私達はショートプログラムを作りました。」

 

振付師になる勉強をしているこのスケーターは、モロゾフの技術に感銘を受け、彼をとても称賛している。

「彼は信じられないほど創造性があります。彼にはただ1秒あればいいんです。それでステップシークエンスを考えてしまいます。スケーターはそこに立っているだけで、"今、どうやってこれをリピートするのだろう?"と思うものです。」とソツコワは説明した。

「彼はとても簡単に動きを作ります。そこに座って、何かを考える必要はないんです。音楽を聞いたり、全てをどのようにアレンジするのかを考える必要もないです。彼と音楽はまるで1つになっていて、彼は正しい箇所で組み合わせを考えています。そして彼はそういう組み合わせを10億くらい持っているんです。

私は出来るだけ覚えようと頑張りました。将来それを使えます。私にとっては良いインターンシップのようで、本当に気に入りました。」

 

ニキータ・ミハイロフが新しいロングプログラムの振付をした。"フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ"のサウンドトラックだ。音楽はソツコワが選んだ。

「映画が公開された時、沢山の人がすぐに曲をそこから取りました。でも今は、誰かがその曲で滑ってからは暫く経ちました。確実に素敵なものになります。」と彼女は話した。

「私が提案しました。私達はその曲を聞いて、プログラムを作り始めました。今年、プログラム制作の過程は私にとっては非常に簡単でした。どうやら、学院での勉強が役立ったようです。私はその過程に参加していましたから。自分自身で何かを提案して、何かを考えたりしました。」

 

2016年世界ジュニア銀メダリストは、シーズンのための具体的な計画はまだ作っていない。

「私達はただトレーニングをして仕事をしています。それから、どうなるか分かるでしょう。」

と彼女は話した。

ソツコワは国内でトップ10になる事さえ厳しくなる、という事を知っている。ナショナルの出場資格を得る事さえ簡単な仕事ではない。もしグランプリシリーズに彼女が参戦しなければ、サヨナラと言われるだろう。

 

「今私達はトレーニングを始めましたが、大変です。でも彼女の練習への情熱には感動します。」とソコロフスカヤは生徒について語った。

「何が起きても、彼女を生徒として受け入れた事を後悔しないと確信します。彼女はとても純粋で、良く教育された人です。」

 

このスケーターは、試合がどれほど厳しいのかを知っている。ただ、彼女は今、違う見方をしている。

「私はスタジアムにいて、どの瞬間も楽しもうとしています。」とソツコワは説明した。

「人が、自分のキャリアが絹の糸で吊るされていると気づいた時、すぐに終わらせる事が出来ます。それから、違うやり方で物事を見始めるのです。そして、恐らくもっと楽しもうとします。

以前は、永遠に終わらないように見えていました。いつもそんな感じです。貴方がどこかのトップにいたら、いつもそんな感じなんです。貴方がそこから落ちていく時、全ての事にもっと感謝し始めます。」

 

実際に、ソツコワは五輪の次のシーズンまでは殆ど表彰台から落ちた事は無かった。少なくとも表彰台に近い結果だった。彼女は6連続でナショナルのメダルを獲得した。4つはジュニアナショナル、それからシニアレベルで、2018年まで。さらに彼女は合計で5つのメダルを、ISUのグランプリシリーズで2016年と2017年に獲得した。2017年のファイナルでの銀メダルを含めて。そのうえ、彼女は2つのチャレンジャーシリーズで勝った。ISU欧州選手権での2度の彼女の登場では、彼女は4位となった。そして世界選手権と五輪では、8位になった。

 

「その時期で全ての事が悪かったら、私は引退していたかもしれない、と思います。あの時は、弱い所を提出していたような感じです。何故ならその状況が貴方よりも強いのですから。そして、私が望んではいない事です。」と彼女は指摘した。

「私は試合に出たいです。私は試合で氷上に出て行くのが好きです。そして観客のエネルギーを感じるのが好きです。」

 

それにも関わらず、ソツコワは彼女の将来を考えている。有名な舞台芸術学院で学び始め、最初の1年を終えた。5月の終わり、彼女がグループと共にイタリアのトレーニングキャンプへ行かなければならない時、試験期間が始まった。彼女が出かける前に2つの試験に合格する事が出来た。残りは9月までに全て終わらせないといけない。

 

彼女のクラスの中で唯一のアスリート(各カンパニーからのバレエダンサー達はいる)であるソツコワは、幸運だと感じる。学校がとても支援してくれる事だ。

「私は無限に感謝をします。私の周りにいる人々に。学校でも講習でも、彼らは常に私を助けてくれ、支援してくれます。」と、このアスリートは語った。

「もし彼らが学院での私の道に障害物を置いたら、私は勉強する事が出来ません。もう既に学院で学ぶ事は大変なんです。それで、彼らが助けてくれなかったら、不可能です。彼らは皆フレンドリーで、助けようとしてくれます。あるクラスメイトはいつも授業内容を送信してくれます。私が質問したり、聞き逃した全てを。彼らは授業に追い付くのを助けてくれます。」

 

ソツコワは、彼女のスケートと勉強、その両方の情熱を繋ぎ合わせる事が出来て、幸せを感じている。そして将来の事、ベストな決断をする事を、楽しみにしている。それぞれの瞬間を楽しんでいる間に。

 

 

終。