【アーカイブ】国別対抗戦2019のTSLさんの振り返りです。

ちょっと前の動画の訳してみたシリーズ(なんだそれ)です。メモ機能に残っていたので、ここにも残そうと思います。TSLさんは、自由に話されていて、元気そうだなぁと思いながらいつも見てます。アメリカ人だからアクションが大きくて、なんか分かんないけど元気もらえます(笑)

 

これ以前の動画の内容を訳したものは、スマホのメモ機能に残していなくて、書き写す必要があるので、ちょっと考え中です。

 

開催地の福岡 Fukuokaを、英語話者の人が何気なく読もうとするとFワードになってしまうというのは、このトークで初めて知りました。

D→デイブ・リースさん(TSLの管理者。アダルトスケーター)

J→ジョナサン・バイヤーさん(オペラ歌手)

 

YouTubeチャンネル、是非チェックしてみて下さい。

https://youtu.be/fEMrfjlg_YA

 

D:国別対抗戦、英語では悪い言葉になる場所での開催。たくさんの人が発音の仕方を教えてくれたけど、言わない。


J:ハベル、ドノヒューのステーショナリーリフトは、四大陸で問題になった。それから世界選手権、国別対抗戦まで、質の変化は見えない。シニティナ、カツァラポフ組はリズムダンスは良かったけどフリーはそんなに良いと思わなかった。


D:ハベル、ドノヒューはスケーティングと政治と、両方に問題を抱えてる。

今シーズンのフリーについては、そんなに絵を描いてないように思う。去年のフリーなんかは独特の動きがあったりしたけど、今年はそうじゃなかった。ロミオとジュリエットはラブストーリーなのに、戦闘のように見えるんだよ。最初から最後まで…ジュリエットがロミオの顔を殴ってるみたいで。

全体的にスケートで押して、急いでるみたいなんだ、4回転は跳ばないのに。良いスケーターなんだからリラックスしてやってほしい。あと、何かすごいリフトが見たい。今年のフリーはとにかく合ってなかった。


J:ロシアのカップルの点数が、フランスのカップルに近づいたのを見ると、あまりにも近づけ過ぎてるように見える。点数を真剣に考えてしまうくらいに。ハベル、ドノヒューは四大陸の事で行き詰まってるのか、それとも要素かな。


D:四大陸の事がロシアチームの世界選手権での銀メダルを可能にしたような気がする。ハベル達も分かってると思う。キャリアで難しい所にいる。来シーズンは、定番過ぎる音楽は見たくない。


ロシアのカップルの男性はあまり良いスケーターに見えないけど、シニティナはカツァラポフより優れたスケーターだ。それにリフトのポジションが素晴らしい。写真に撮りたいくらい。もしプラス4とか5のリフトがやりたいなら、ああいうポジションが必要に思う。

この先上手くいくか分からない、そこまでシニティナ、カツァラポフが合ってるように見えない。2人が付き合ってるのは知ってるけど。何かクラシックの定番曲もいいかも。


コレト達はすごく成長したと思う、試合を終えるごとに。


J:今大会は彼らにはすごく重要な機会に見えた。トップの選手達の演技を見るから。練習も一緒にするしね。それに日本チームには昌磨、花織、梨花もいた。


D:彼らは信頼できるカップルだ。それに長い時間を日本で過ごしてる。日本は国籍変更が物凄く難しいと知られてる。


J:それだよ。ペアを見てマーヴィンを思い出した。マーヴィンを戻した方がいいってね。


D:彼らは結婚した。それが変更を楽にするのでは?日本に住んでるから。

パパダキス、シセロンのフリーは、死ぬほど最高だよ。批判もあったけど、全く理解できない。


J:彼らは素晴らしい演技をしたけど、点数は高すぎる。PCSはあんなに高くなるべきじゃない。


D:試合の最初で審判たちがお面とか着けてたよ。あれは全く客観的な採点ができないと言っているよ。

色々な人からメッセージが来たけど、「花織の点数が出た時、梨花がまるで"花織の点数が高すぎる"って思ってるみたいじゃない?」とか…梨花は何位になれば日本の順位が上がるか考えてただけだと思うけど。


J:梨花の点数が出た時は、花織と昌磨が驚いてたんだ。梨花の点数が低かったから、「わぁ、減点を取ったんだな」って感じで。僕も梨花の点数は高い点に見えなかった。


D:ジェイソンはこういう大会に合ってるけど、今回はいなかった。2年前に彼が同じ大会に出た時にネットに上げたものは、全く苛立つものだよ。トレイシー達がジェイソンを落ち着かせてるのが有難い。

 

ところでウィーバー、ポジェだけど、ちょっと難しい立ち位置にいる気がする。2020年の世界選手権がカナダであるけど、ちょっと厳しい状況に見える。


J:世界選手権の開催地は大きな事だ。でもイタリアのカップルもすぐそこまで迫ってる。


D:ペアでは、ジェイムス、シプレに感動した。あのヴァネッサの衣装は別で。世界選手権では優勝する大きなチャンスがあったけど上手くいかなかった。でも今大会はショートでミスもあったけど、良かった。


J:ジェイムス達で思ったけど、彼らは広いリンクで練習してて、それに慣れてるから、コロラドモントリオールのような環境とは違う。緊張感もないから。それもちょっと原因な気がして。

世界選手権では本当に悪夢だった。今大会はそういう選手にとって、よい機会となる。


D:30代の選手にとって、日本で試合をして自国に戻って、また日本へ飛んで…は大変過ぎる。残れば良かったんじゃないか。


J:何故彼らはスターズオンアイスの日本公演に出なかったのかな?


D:IMG所属じゃないからでは?


D:男子は、ヴィンセントが人生最高の演技だった。それには政治も見えたよ、濱田美栄の影響があったと思う。もちろん、彼は試合ごとにスケートが良くなったんだ、まだ若いしね。でもジャンプでは皆が、わぁっ!てなるよ。もしつま先をしっかり伸ばして着氷すれば例え引っかかった降り方でもURにならない。それが出来るのが濱田美栄だ。


J:濱田コーチも知ってたよ、彼女は着氷がグリッてなったのを見たんだ。観客は興奮してたけど、彼女は表情が悪かった。


D:ヴィンセントはクリーンにジャンプを降りた事がある。彼は別に回転不足を取られるばかりの選手じゃない。少し手を加えて、すごく良くなったと思う。トムコーチはそういうコーチに見えない。濱田コーチはそれが出来る人だ。


J:サトコもそうだね。ヴィンセントに関しては、やっぱりPCSが今回は高すぎた。あれは真剣に捉えてはいけないものだよ。


D:昌磨はまた銀メダルを集めちゃった。昌磨だけど、彼は今、自分の事が嫌いだと思う?彼は1度ソファーにゆっくり座ってセラピストと話す事が必要なんじゃ…まるで投げやりな感じに見えるんだ。文字通り、投げ捨てた物で何が降り立つか見てる、て感じだ。

昌磨のフリーの冒頭は素晴らしかった。2本の4回転が決まって。


J:そうそう!まさに、こう思ったよ。「この演技は彼が求めていたものになる!」って。でもそうならなかった。


D:3A-4Tをやってたけど、もう3Aを降りた時点で傾いていた、それでもやったんだ。ウソだろ?て思った。


J:うん、でもやっぱり…例えば羽生のようなスケーターを見ていたら…羽生は4T3Aなんかを全く簡単な物のようにやってしまうんだ。だから…


D:でも昌磨は後半が4回転なんだよ!


J:あの3A-4Tはまるで、転んでしまおう、みたいに見える。良い挑戦には見えなかった。


D:昌磨は今、正しい方向から離れてしまってるように見える。強い闘志を持って試合に行くというより、何て言うか…自分との戦いだ。自分の中にある衝動や本能のようなものとの戦い。物を投げ捨ててしまうような自分自身と戦ってる。そして安定した演技を全然出来ない。


J:彼はとても美しい動きを作れるのに、どうしたらいいんだろうね。

でも、フランスのメイテ選手が、昌磨に堕ちちゃったみたいだよ。僕らみたいに(笑)この話が気に入ったよ。

昌磨はフリー冒頭は良かったけど、最後の方はちょっと怯んでたように見えた。


D:凄く大変なジャンプで転倒したりした。


J:ああいったコンボで転倒すると身体にもダメージが大きいでしょ。それと彼は急いでるようにも見える。


D:昌磨はコーチ変更や振付師の変更が必要な選手だ。僕はブノワ・リショーの振り付けで見たいと思う。高橋のような感じで……高橋はブノワに振り付けを受けたけど…高橋大輔、つまり……昌磨のお兄さんだよ。僕にとってだけど。とにかく、何か大きな変化が必要だ。彼が今やっている事は上手くいってない。僕は昌磨が好きだから、心が折れるよ。


J:今はまるでスケートが真っ平らな感じだ。同じに見える。


D:例えばママ・タラソワに喝を入れてもらうとか?ショウマ!貴方はこの地球上で最も素晴らしいスケーターなのよ!!てね。


J:いいね。彼女は夢を大きく見られるように語る。昌磨はこのスポーツのアイコニックな選手になれる。でも2位から5位を行ったり来たりだ。


D:昌磨はヴィンセントよりも良いスケーターだ。でもヴィンセントの方が競技者として優れている。


J:今の所はね。

ところで、僕はネイサンが少しガス抜きをしたプログラムにして良かったと思ってる。

皆は羽生が大好きだからと言って、ネイサンを嫌う必要はないんだよ。ネットでそういうのを見る。僕は二人とも大好きだ。でも今回はネイサンだけを個別に見て楽しんだ。

特にショート。途中の彼のスピンでホップを入れたりとか、真央の最後のシーズンでやってたみたいなね。シンバルの音に合わせて手を叩いたり。

世界選手権の映像も見てみたけど、あの時は半分くらいしか表現をしてなかった、ジャンプの内容の事があるから。

もちろん技術は大きく下がったものになったけど、その事でプログラムの細かい部分が見えた。シェイの振り付けは興味深い。ただフリーはあまり良く分からないな。


D:ネイサンはなんでエヴァン・ライサチェクみたいな衣装を着るんだろう?


J:ネイサンに考えて欲しい問題だ。色も含めて。ショートはベストを着ていたけど。


D:あの酷いベストだね。

ところで彼は大学の事でストレスがあるかな?羽生は怪我の問題で出場しなかった。ネイサンも出る必要なかったんじゃ。


J:本当に凄い事だよ、あれほどの高いレベルの大学に通いながら。シーズン前は大変じゃないかって言われてたけど、もう今では上手くやりくりする方法を知ってるだろう。

ところで、今回もネイサンの順位に批判が出ている。

 

D:そうだよ!だって今大会のネイサンはなんだか、眠りながら滑ってるように見えた。彼は出来るだけの事をやってのけた、それがネイサン・チェンだ。でもその事はそれほど彼を押し上げるものには見えなかった。


J:僕はファンだけど、良いとは思えない事がある。あの大会で突然に演技や音楽の解釈だとかに高い点数が出たでしょ。あれはなんだか「常に高い点数をあげますよ」って言ってるみたいだ。


D:ネイサンがまるで二日酔いみたいな状態でも演技が出来ると思う。彼はまるで前日に一晩中お酒を飲んだようだった。

そして、確かにヴィンセントはかなり近い点数ではあったけど、ヴィンセントは人生最高の演技をしたんだ。


J:そうだね。見えない壁がある。

 

D:女子シングルの話に行こう。


J:ねぇ!僕は試合を見る前に結果を見てしまったんだけど、本当にエリザベータが良い演技をした事が嬉しいんだ!僕は常に彼女のスケートのファンという訳ではない。でも、もう胸がはち切れそうになった!


D:ちょっと違う所について言うと、ロシアはいつもロシアだ。「他の国は関係ない、我々は勝ちに行く」っていう感じで。


J:その通りだね。僕たち米国の体操競技がそうであるのと同じだ。


D:トゥクタミシェワは、今回サモドゥロワを影にひそめてしまったよ。彼女は欧州世界選手権も世界選手権も出て、欧州のチャンピオンになった。何故ならザキドワに転倒が多かったからね。

ただ、ミーシンの事を思うと、ソフィアに何と告げるだろうか?来季にはもうエテリ門下の凄い選手がシニアに上がってくる。


J:ソフィアにもエリザベータにもどちらにも言える事だよ。年齢に関しても新スターたちに関しても。ただ、エリザベータが今大会でした事は自分を証明したんだ。上手くいくか行かないか、どちらかだったけど……彼女にはゾクゾクしたよ!

ショートの3Aも素晴らしかった。彼女はジャンプの前に長い間、独特の腕の不思議な動きをするけど、でもいいじゃないか。


D:あれはすごくミーシンのやり方だ。2002年のプルシェンコの演技を見返したけど、ジャンプの前に文字通り何もしてない。ミーシンのやり方。

でも日本の観客は本当に盛り上がって、それに応じて点数も上がった。審判がおかしなお面なんかをつけてて、それはつまり誰も正しい見方をしないってことだ。フェイクイベントさ。心構えが全く別物になる。こんな風なら採点は10点満点にするべきだよ。昔の世界プロ選手権みたいに。


D:えっと、エリザベータだけど、日本の観客は本当に興奮してた。いつも揃って手拍子をするし。そして彼女はそれに応えた。


J:それだよ!エリザベータは集中していた状態で、全てを上手くやろうとしてた。そこに日本の魔法みたいな観客の応援があって、彼女はあの瞬間を自分のものにした!素晴らしいよ。


D:梨花はすごく残念な演技だった、あのテープを巻いたスケート靴で。


J:あの酷い水道管テープは何なんだい?あれは無いよ。


D:白いテープだけじゃ足りなくて補強したようだけど、あのテープは取ってね!

ただショートで上手く行ったことは、良かった。でもフリーでは力尽きてしまったみたい。


J:そうだね。ルッツ、トゥループの珍しい失敗もあった。


D:濱田コーチは全く休憩も取らせずに指導してると思う?彼女は厳しい人だ。


J:疲れた、バケーションに出たいです…、お昼寝したい…みたいな。ただ、梨花の事は良く分からないけど、すごく敬意を周りに表す。サトコもそうだけど。とにかく、濱田コーチは厳しい監督と言える。

ただ僕は梨花の不安定さにあまり心配をしてない。特に技術に問題もないし、今シーズンは割と不安定な事もあったけど、OKに思える。


D:今シーズンが終わった。来シーズンは勝たないといけない。


J:来シーズンに同じ事が始まったら心配だけど、今の時点では大丈夫。


D:ブレディーだけど、花織にミスが出て、ブレディーが勝った。これはつまり、ブレディーがあのジャンプ構成をやりきれば審判は点数を上げてくるという事を示した。

トゥルシンバエワにもそうだった。スケート技術がそこまで良くないけど、ジャンプ構成をやり切って点数が爆発したかのようで。


J:これは新葉にも言えることだよ。彼女がルッツ、トゥループを含むプログラムをこなせば、審判はきっと答える。技術だけの事ではなくね。

それでブレディーについて、彼女のロミオとジュリエットを今回はよく見ていた。それで思ったのは、今こそブノワから離れる時がきた、という事。色々なぎこちないような動きが入るけど、何だかそれが彼女の滑りを制限してるようにも見えた。


D:ブノワは良い振付師だし、彼は花織にはすごく合ってると思うけど、ブレディーは違うと思う。それに彼は芸術家を気取ってる風がある。


J:ブレディーは腕の動きがすごく良い。彼女に合ったものが与えられれば、すごく良くなる気がする。


マライアは、すごく疲れてるのかと思った。練習でジャンプでぐらついたりとかして。でもとても良い演技をした。僕は彼女は力を貯めていたんだなと思った。でも難しいのは、今現在は「何か」が彼女の採点やPCSで審査されているような。


D:5年前なら良かったかもしれないけど今は評価されない。今の試合の全てを見てもそうなる。マライアは常に安定してない。それが問題だ。そういう選手は点数が天井にぶつかる。彼女は安定して3-3を跳ばないと。スケート技術を磨いたりとか…技術要素を上げるのはマライアには難しい。若い選手が出てくるし…ただ若手が怪我したりした時に、彼女は数年間その時に出て来られる。


J:彼女は素敵な女性だし、トラウマみたいな事も上手く乗り越えた。物凄く正直に言うと、僕はマライアの来シーズンを楽しみに待ってないよ。多くの人がそうじゃないかな。


D:彼女は誰かに影響を与えるような選手ではない。

J:次の世代の選手にもね。


D:マライアには何か人気の有名曲が必要な気がする…曲と言えば、ダニエルが「ザキトワには古典的定番曲は使わない」って言った事。ザキトワが何をするか待つよ。


J:オペラ座の怪人が古典的な音楽だと思うふりをするのは、そろそろ終わりにしようよ。


D:残念ながらフィギュアスケートではそうなんだ。ただあの(アリーナの)スケートの曲は皆が持ってるCDとは違うようだけど。


J:そうだね、ガラスの割れる音がなきゃいけない(笑)


J:国別対抗戦の1番の瞬間は?


D:パパダキス、シセロンがキスクラで「終わった」って感じだった事。

悪いけど僕は国別対抗戦が嫌いなんだ。この試合を気にしたり見たりするのも嫌い。ファンの反応に気づく振りをするのも嫌い。キスクラでの表情とかもどうでもいいんだ。


J:僕はエリザベータだよ!彼女が最高の瞬間を作り出して、自分を証明して見せたこと!


D:君はとっても良いファンだね。僕はまるで気難しいおじさんの気分だ。それでは、この辺で終わろう。